皆さんは「帯祝い」を知ってますか?
簡単に言うと、帯祝いは出産を控える妊婦さんに贈られる”安産祈願”のお祝いです。といっても出産祝いとはまた別のもので、知らない人も多いかもしれません。
ここでは帯祝いの意味合いとマナーを紹介します。
「帯祝い」って何?
帯祝いは、安定期に入る妊娠5ヶ月目の妊婦に”腹帯(岩田帯)”を贈る風習です。
「おなかの赤ちゃんが順調に育ち、お産が軽くなるように」と祈りを込めて贈ります。
お産の軽い犬にあやかって、「戌の日」に贈るのが本来の帯祝いでしたが、今はそれほど気にすることはなくなりました。
妊婦の体調を気遣い、都合の良い日に贈るのが良いと思います。
帯祝いの由来
帯祝いの始まりは平安時代の「着帯の儀」だと言われています。
宮中のしきたりで、安徳天皇を身ごもった建礼門院が腹帯を締めたという記録が残っているそうです。
そして、戌の日に贈られるようになったのは江戸時代から。
贈る腹帯が”岩田帯”と呼ばれるのは「岩のように丈夫で強い赤ちゃんになるように」という願いが込められていたそうです。
帯祝いは実家から贈るもの
帯祝いは実家から贈るのが一般的です。
その他お祝いを贈る場合の金額の目安は5,000円~10,000円くらい。
現金を贈る場合は、蝶結びの祝儀袋に「御帯祝」「御祝」と書き贈りましょう。
- 水引・・・蝶結び
- 表書き・・・寿、祝い帯、岩田帯、御着帯御祝(実家以外から贈る場合)
現代における岩田帯の使い方

岩田帯は、出産を迎える夫婦が帯親となり妊婦に巻くのが正式な祝い方。
しかし今は形式にこだわることなく、病院の人が巻くなど様々です。
岩田帯は妊婦のお腹を温め、赤ちゃんを守る効果がある一方で、最近はお腹を締め付けるのが良くないというお医者さんもいらっしゃいます。
それもあり現代は、妊婦が巻くのも帯祝いの当日だけという場合が多くなっているんです。
腹帯を強く締めすぎると血行が悪くなり、胎児への影響も考えられます。お医者さんと相談して正しい使い方をしましょう。
- お腹が冷えるのを防ぐ
- 重たくなったお腹を支える
日常的に使いやすい腹帯を贈る
昔ながらの”さらし”のようなデザインの岩田帯は、日常使いには向きません。
ですから今は、現代風にデザインされた「コルセットタイプ」「ガードルタイプ」の腹帯を贈るのが主流となっています。
縁起物の「岩田帯(さらしタイプ)」と日常で使いやすい「コルセットタイプ、ガードルタイプ」を帯祝いとしてセットで贈るのが、一番喜ばれる帯祝いとなるでしょう。
- 岩田帯(さらしタイプ)・・・元気な赤ちゃんの誕生を祈って贈る
- コルセットタイプ、ガードルタイプ・・・普段使い用に贈る