最近は簡略化される傾向にある「お宮参り」ですが、本来はとても重要なお祝い事で、お参りの際の服装にまでこだわっていたのを知ってましたか?
実は今でも、お宮参りのための”赤ちゃん用祝い着”というものがあり、伝統的な慣習に則ったお宮参りにこだわる人も少なくありません。
ここでは、赤ちゃんとのお祝い事をより楽しみたい人のための「お宮参りの服装」を紹介していきますよ。
お宮参りで着る赤ちゃんの「祝い着」
お宮参りでの赤ちゃんの服装のポイントとなるのはこの3つ。
- 内着に「白羽二重」
- 帽子とよだれかけ
- 上着に「祝い着」
赤ちゃんは、”白羽二重”を内着に”帽子”と”よだれかけを”付け、その上から”祝い着”をかけるのが伝統に則った正式な服装です。
さらに細かく見てみましょう。
1、内着に着る「白羽二重」とは?
白羽二重(しろはぶたえ)は「白色をした羽二重」のことです。
羽二重は、”平織”という織り方をした絹織物の1つ。
生地の光沢感から「光絹」とも呼ばれ、献上品とされることもありました。
肌触りも良く、赤ちゃんの礼服としてはぴったりの生地。
2、帽子とよだれかけ
帽子とよだれかけは特にこれといった決まりはありません。普段使っているものでOKです。
ちなみに祝い着をレンタルする場合は、帽子とよだれかけがセットになっている場合もありますよ。
3、男女で異なる「祝い着」
最後に、上着となる祝い着。大きな掛着のことですね。
これは男の子と女の子でデザインが違います。
【男の子の祝い着】
男の子の祝い着は「熨斗目模様の黒色紋付き掛着」。
おめでたい鶴や松の柄をあしらったものがあります。
男性の和服に使われる模様の一種。
袖の下と帯付近に横に模様を入れたもの。
【女の子の祝い着】
女の子の祝い着は「友禅模様の紋付き掛着」。
花、木、鳥などをちりばめた華やかな柄があしらわれています。
女性の和服に使われる模様の一種。
友禅染に使われる特徴的で華やかな模様。
お宮参りの祝い着は出産祝いの贈り物
お宮参りの赤ちゃん用祝い着は、「出産祝い」の贈り物とされることが多いんです。
祝い着は実家から贈るのが習わし。
出産祝いには祝い着を検討してみてください。
「祝い着はちょっと高くて手が出ない…」という場合は、これから紹介する”現代風祝い着”を要チェックです!
簡略化された現代風の祝い着
上記で紹介したのが伝統的な慣習に則った正式な「お宮参りの祝い着」です。
しかし、レンタルサービスがあるものの、揃えようとするとなかなかのお値段がかかるのも事実…。
お宮参りの簡略化が進む現代では、それらの代わりとなるお手頃な服装も出てきました。
内着に「ベビードレス」、上着に「ケープ」
簡略化された現代のお宮参りの服装は、
- 内着に白い「ベビードレス」
- 上着に「ケープ」
という形が主流ですね。祝い着と比べるとかなり安く済むので助かります。
上着にはケープ以外に「ロンパース」や「カバーオール」も良いでしょう。
お宮参り向けに、祝い着のような和風デザインのものもあるのでおすすめですよ。
お宮参り時の夫婦の服装は?
お宮参りは、「赤ちゃん、夫婦、婚家の祖母」で行うのが習わしですが、現代はそういったこだわりはありません。
同じく、赤ちゃんの付添人の服装も決まりはありません。
「スーツ」や「和服」も良いでしょうし、少しあらたまった雰囲気の「洋服」でもOKです。